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霧の中で

管理人「ガン」(Key系小説同人サークル「オーパー」支配人兼音楽監督)

敬称略

 私は敗残者である。

 いや『負けた』という表現は良くない。

 戦うことすらしなかったのだから。

 そうなると『単なる臆病者』という表現が、私の知っている言葉の中では一番合っているような気がする。

 では私は何に対して『単なる臆病者』なのであろうか。

 それは『私の自己実現』に対してである。

 学生の頃、私は挑戦したいことが、これで食っていきたいということがいくつかあった。

 真っ先に思いつくのが音楽へのことである。

 演奏家や作曲家になりたかったが、ピアノひとつ弾けない私は早々に諦めた。一応、地元のアマチュア合唱団に参加していたが、それですらついていくのがやっとだった。評論家も考えたが、あれはある種演奏家や作曲家以上に音楽の知識を必要とする。第一文章が書けない。

 演劇のことも考えた。学生時代は演劇部にいたこともある、インパクトのある役者だった(らしい)。しかし、私は部活には中途半端であった。当然演劇も中途半端になる。また、私は役者の基本的スキルが圧倒的に劣っていた。他人を笑わせたりするのが面白いと感じたこともあって、また、前述の演劇のこともあってお笑い芸人を考えたこともあった。が、売れるのはおろか、食っていくのも難しいと悟った。演劇も芸人も、層が非常に厚い。少々インパクトがあるのみでは、どうにもならないのである。

 『私』を早々と見限った私は、結局就職に走った。時代は超氷河期であったが、なんとか就職できた。これ自体は非常な幸運であったと思う。

 しかし、自分を見限り、逃げた先には結局、奈落しか待っていなかった。

 今では、自分が一番苦手としていた文章で、極細々と同人にしがみ付いている。

 哀れなものである。

 だから、そういう道を歩いている人を、私は尊敬し、羨ましく、または妬ましく思う。

 例えば、若手芸人の売れてゆく様が大好きだ。サンドウィッチマン、NON STYLE、パンクブーブーといったM1芸人、彼らの道のりを見て感動する。何十年も前に『すんげー!Best10』という番組があったが、そこに出ていた若手芸人が売れているのをみると、嬉しくなる。中川家、(解散したけど)ジャリズム、次長課長、野生爆弾、サバンナ…出ていた時とは違う名前やコンビになっているプラン9、ケンドーコバヤシ、フットボールアワー…、一番最近では、テンダラーだろうか。昨年のTHE MANZAIで、私的にはかなりの存在感を出していたと思う。北野演芸館にも出ていたということは、ビートたけしに認められたのだろうか。もっともっと売れるべきである。今後、出てきてほしいのが流れ星である。

 話が逸れた。

 だから、そのような人たちをバカにしている者を、私は嫌う。

 
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  1. 2012/09/06(木) 12:49:16|
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